コラム

小児歯科で「乳歯を大切にしましょう」と言われる理由は?

2024.12.01

親御さまの中には「まだ乳歯だから治療はしなくても大丈夫」と思っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。

確かに、乳歯は成長とともに抜け落ちていく歯です。
あまり大きな治療をしてお子さまに負担をかけたくないという気持ちも分かります。

しかし、実は乳歯の健康状態は、その後のお子さまのお口に大きな影響を及ぼします。
特に虫歯や歯並びは、乳歯の段階からきちんと予防や治療を開始することが重要です。

また、お子さまが小さなうちから歯磨きや歯科検診の習慣を付けておくことは、将来的にお子さまがお口を健康に維持するための第一歩となるでしょう。

そういった背景も踏まえ、当院ではお子さまと親御さまに、歯の大切さをお話しています。

 

乳歯の健康は、その後の永久歯の健康につながります

乳歯の状態が永久歯に影響するという点ですが、具体的にどういうことかと言いますと、乳歯に虫歯がたくさんあるお子さまは、いずれ生え変わる永久歯の虫歯リスクが高くなってしまうということです。

虫歯がたくさんある状態というのはつまり、お口が酸性になっている時間が長かったり、必要なケアができておらず汚れがたまっていたりと、虫歯にとってとても住み良い環境です。

そんな状態で歯が生え変わったら、どうなるでしょうか。
生えてきたばかりの柔らかくて脆い歯は、一気に虫歯になってしまうでしょう。

だからこそ、乳歯の処置は早い段階で治療を行うことが重要なのです。
即歯を削って高額な詰め物やかぶせ物をしましょう、という話ではありません。

定期的にフッ素を塗布して歯を強くしたり、正しいブラッシングを身に着けたり、おやつの食べ方を工夫したりすることも、立派な虫歯対策です。

虫歯になっている歯を治すことも大切ですが、それ以上に「虫歯になりにくいお口づくり」を意識していただくことが大切だと考えています。

 

乳歯の時代に歯並びを整えることで、永久歯列が安定します

お子さまの歯並びについて「これって大丈夫なの?」と不安を抱えている親御さまは少なくありません。

矯正治療の分野では、お子さまの内に歯列を矯正することが将来的な永久歯の不正咬合(歯並びや噛み合わせが乱れている状態)のリスクを軽減すると考えています。

特に、下の歯が上の歯よりも出ている「受け口」や、歯がガタガタになっている「叢生」などは、早い段階で治療をしておくことをおすすめします。

小児矯正は成人の矯正と違い、歯自体を動かすというよりも、永久歯が生えてくるスぺースを確保するという意味合いが強い治療です。

基本的に抜歯などの処置をすることはなく、お子さまの成長に合わせて矯正を進めますので、お子さまにとっても大きな負担にはなりにくいでしょう。

これから生えてくる永久歯がキレイに並ぶように、お子さまのうちから歯並びを意識するのもお口にとって大切な取り組みです。

 

親御さまのお口の健康への意識が、お子さまの将来の意識です

小さなお子さまが日々のブラッシング習慣や定期的な歯科検診に意識を向けられるかどうかは、親御さまの意識にかかっているといっても過言ではありません。

お子さま自身が「こういうところが気になる」「こういう治療をしたい」と思えるようになるのは、ある程度成長を重ねてからでしょう。

そういった年齢に達するまで、小さなお子さまのお口を守るのは親御さまの役目です。

とは言っても、難しいことはありません。
毎日一緒に歯磨きをすること、仕上げ磨きをしてあげること、定期的に「歯医者さんでお口のチェックをしてもらおうか」と呼びかけることが第一歩です。

また、歯の大切さについてお話をしたり、親御さま自身が歯を大切にしている姿を見せるのも大きな効果を発揮します。

お子さまのお口と向き合う中で、気になることやお困りのことがありましたら、いつでも歯科医院に相談してください。

私たちも、親御さまと同じ目線で大切なお子さまのお口をお守りしていきます。

 

医院情報

「患者さまの心に寄り添う歯科治療を―――」

いくやま歯科クリニックは、患者さまがリラックスして治療を受けられる歯科医院を目指しています。
地域のかかりつけ医として患者さまに寄り添い、痛みのない治療を心がけます。

福岡県春日市の歯科医院をお探しの方は、ぜひ『いくやま歯科クリニック』へご相談ください。

◆クリニック名
いくやま歯科クリニック
◆所在地
〒816-0807 福岡県春日市宝町3丁目2-1

電話番号 092-588-2122
Web予約はこちらからどうぞ♪